子宮頸がん検診について
子宮下部の子宮頸部と呼ばれる部分から発生する癌です。今、日本では年間約2800人の女性が子宮頸がんにより尊い命を落とされています。子宮の入り口付近に腫瘍ができることが多いので、観察や検査が行いやすく、比較的に発見されやすいと言われています。早期に発見すれば治療も行いやすく、良い経過をたどりやすいがんです。しかし、他の部位の悪性腫瘍と同じように、進行すると治療が難しくなりますので、早期発見に努めるようにしましょう。
子宮頸がんの発生にはある種のヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が少なからず関連しています。HPVは性交渉で感染すると言われるウイルスです。子宮頸がんの患者様の90%以上からHPVが検出されることが知られています。また、喫煙も子宮頸がんの危険因子であることがわかっています。日本では子宮頸がんワクチン接種が世界に比べ大きく遅れをとっています。
子宮頸がん検診について
子宮頸がんは女性特有のがんとしては乳がんに次いで罹患率が高く、特に20~30代という若い方にも比較的に多く見られます。早期に発見できず、進行してしまうと治療が難しくなり、死に至るケースもよくあります。しかし、早期に発見すれば、早期の治療により治癒する可能性が大きいので、そのためにはとにかく定期検診を受けることが大切です。
検診では、問診や視診だけでなく、細胞診も行います。細胞診で異常が出た場合は、さらに詳細な検査(組織検査)を行い、確定診断に繋げていきます。
子宮頸がんワクチン接種
子宮頸がんのリスクを減らす方法の一つとして、子宮頸がんワクチンがあります。このワクチンを接種することにより、ヒトパピローマウイルスの感染を予防することが出来ますので、結果的に子宮頸がんのリスクを軽減できるのです。
子宮頸がんワクチンは中学1年生となる年度から行うケースが一般的であり、3回の接種によって完了します。実際に予防接種を受ける際は、ご家族でよく相談され、ワクチンの有効性とリスクを十分にご理解いただいた上で、お受けになるかどうかをご判断ください。